ママは歯科衛生士

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ようこそ。あなたの知らない歯の世界へ

30歳を過ぎたら|おとな虫歯「根面う蝕」に気をつけて!

 

 

こんにちは。歯科衛生士のナカタ コマチです。

 

 

 一般的に虫歯というと、以下のイラストのように歯の表面が黒くなって穴があいて…という状態を想像する方がほとんどだと思います。

 

 

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もちろんこれがいわゆる「虫歯」の一般的な状態なのですが、成人になり、だいたい30歳を超えたあたりから増えてくる虫歯に「根面う蝕(こんめんうしょく)」というものがあります。

 

 

青年期といわれる20代くらいまでは少ない虫歯の状態であることから、最近では「おとな虫歯」なんて言われたりもします。

 

 

この「根面う蝕」、その存在があまり知られていないだけでなく、必ずしも歯みがきをしていれば予防できる、というものではない点で注意が必要なんです。

 

 

今回は、近年増えている、そして高齢化社会の進展に伴ってさらに身近な虫歯になるであろう「根面う蝕」の概要と、予防法についてお話ししたいとおもいます。

 

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根面う蝕とは

 

 

「根面う蝕」とは、その文字からも想像がつくかもしれませんが、歯の根元の表面が虫歯になっている状態のことをいいます。(「う蝕」とは専門用語で、いわゆる「虫歯」のことをいいます。)

 

 

こんな状態ですね。

 

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http://www.butler.jp/fpaste/より

 

 

この「根面う蝕」の何がこわいのか、それは歯茎の下でむし歯がすすむことがあるので

  • 発見が遅れたり
  • 治療が難しい 

 という点があげられます。

 

 

自覚がなく進行することも多いので、気がついたときには虫歯がすすんでしまっていて、治療のためには神経を抜いたり、場合によっては抜歯しなくてはいけないケースもけっこうあるんです。

 

 

根面う蝕の原因 

 

根面う蝕になる原因として、もっとも代表的で気をつけるべきなのは「歯肉(歯ぐき)の退縮」です。

 

 

歯ぐきの退縮 

 

「歯ぐきの退縮」とは簡単に言えば、歯ぐきが下がってくることをいいます。

 

 

これには大きく3つの要因があって、

  • ひとつめは「加齢
  • ふたつめは「歯周病
  • そして最後の3つめは「ブラッシングのやりすぎ」です。

 

 

ひとつめの加齢による歯ぐきの退縮は自然な現象ですから、その退縮が病的でない限り、これを防ぐことに躍起になる必要はありません。

 

 

またふたつめの原因「歯周病」においては、歯ぐきが下がってくることは、いわば歯周病を示すサインですから、なんか様子がおかしいな(歯が長くなったように感じる、など)と感じたら、歯医者さんでみてもらってください。

 

 

歯周病を改善することがもっとも優先すべき対応です。

 

 

そしてさいごの「ブラッシングのやりすぎ」ですが、実はこれがなかなかのくせ者なんですよ。 

 

 

歯は磨けばいいってもんじゃない

 

 

歯の健康や口腔ケアに意識の高い人ほど陥りがちな罠に、歯の磨きすぎがあります。 オーバーブラッシングともいいます。

 

 

そもそも、歯の表面についた汚れ(歯垢)はゴシゴシと力を入れて磨かなくても落とせるものです。

 

 

にもかかわらず、「キレイにしたい!」という思いが強いとどうしても力が入ってしまうんですよね。。

 

 

加えて、ていねいに磨こうとするあまり、歯ぐきに対してもブラシを当てすぎてしまう方もとても多いです。これにより、歯ぐきが退縮してしまうんです。

 

 

一度下がってしまった歯ぐきは、残念ながら基本的にはもとに戻らないと考えてください。

 

 

歯みがきは毎日の習慣ですので、この歯ぐきの退縮にはぜひ気をつけていただきたいと思います。

 

 

以上が、歯ぐきが退縮してしまう主な3つの原因になります。 

 

 

根面う蝕の特徴

 

 

根面う蝕の話題に戻りますね。

 

 

根面う蝕は先ほどお話したとおり、おもに歯ぐきの退縮が原因で起こり、歯ぐきの下にできる虫歯です。

 

 

じつはこの「歯ぐきの下の歯」というのは溶けやすいんです。

 

 

以下の図をごらんください。

 

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歯の一番外側は「エナメル質」とよばれる、人間の体の中で一番硬いといわれる組織でできているのですが、

 

 

そのひとつ内側の「象牙質(ぞうげしつ)」はエナメル質に比べると弱いんです。

 

 

どう弱いのかというと、 より中性に近いpHで歯が溶けてしまう(これを脱灰といいます)ということなのです。

 

 

具体的には、エナメル質はpH5.5で脱灰が始まるのですが、象牙質はpH6〜6.7で歯が溶けはじめてしまいます。

 

 

pHは7が中性ですから、pH6.7なんてほとんど中性も同然です。つまり、なにかを口に入れるたびに溶けてしまうような状態といえます。

 

 

歯が溶けること(脱灰)は虫歯のはじまりです。

 

 

ここで先ほどの図をもう一度見ていただくと、

 

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「歯冠部」と書かれている歯の上の部分は厚いエナメル質に覆われていますが、歯ぐきのあたりはエナメル質がうすくなっていて、ほとんど象牙質がむき出しになっていることが分かると思います。

 

 

つまり、

歯ぐきの退縮がおこることで、象牙質がつねに口内にさらされることになり、ものを食べたり飲んだりするたびに歯が溶けることになってしまうということです。

 

 

根面う蝕の予防法 

 

 

根面う蝕を予防するために、家庭でできることもいくつかあります。

 

 

今回はおおきく2つの方法を紹介したいと思います。

 

 

歯ぐきが退縮するのを防ぐ 

 

これは歯をゴシゴシ磨きすぎないという基本をおさえた上で、正しい道具をつかっていただくことも大事です。

 

 

歯ブラシにはたくさんの種類がありますが、

  • ブラシがかたすぎたり
  • 山切りカットの歯ブラシ

 などは、絶対によくありません。

 

 

歯ブラシはこのタフト24で間違いありません。

 

 

歯科関係者であれば誰でも知っている優れた歯ブラシです。安く長持ちする点もみなさんにオススメできるポイントです。

S(ソフト)」か「MS(ミディアムソフト)」でやさしく磨いてあげてください。

 

関連記事:【歯科衛生士が使ってる】おすすめの超王道歯ブラシ「タフト24」と「DENT EX システマ」です 

 

 

歯の「耐酸性」を強化する

 

質のいい歯ブラシを使っていただくこととあわせて、歯の質自体を強くすることも大切です。

 

 

歯の質(耐酸性)の強化にはフッ素がもっとも有効です。

 

 

フッ素入りの歯みがき粉は、うがいができない小さなお子さん以外であれば、みなさんに使っていただきたい口腔ケア用品です。

 

関連記事:【決定】歯科衛生士おすすめ歯みがき粉はこの4つ|虫歯・歯周病・ホワイトニング・知覚過敏 - ママは歯科衛生士

 

 

まとめ

 

30歳をすぎてはじまる「歯ぐきの退縮」は、意識していないと強いブラッシングによる歯みがきなどで、どんどん悪化していきます。

 

 

すると、むき出しになった象牙質は簡単に虫歯になってしまいます。

 

 

ですが、そうやってできた「根面う蝕」の治療は簡単ではありません。

 

 

まずは「根面う蝕」という虫歯の存在を知っていただき、今回ご紹介した方法で未然に防いだり、ていねいにケアしていただければと思います。

 

 

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