こんにちは。歯科衛生士のナカタ コマチです。
最近は、見た目を気にして大人の方が歯の矯正治療をはじめるケースがとても増えています。もちろん、親としてはお子さんの歯並びも気になるところですよね。。
ということで、歯の矯正にかかる期間やお金(費用)、抜歯しなくちゃいけないのか?などなど、みなさんが気になるであろうポイントを説明していきたいとおもいます。
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目次
矯正をはじめるタイミングは?
おおきく分けて、
「1期治療」と「2期治療」の2つのタイミングがあります。
それぞれについて説明していきますね。
1期治療
時期
・乳歯列期(子どもの歯のみの歯列時期)
・混合歯列期(子どもの歯と大人の歯がいっしょに生えている歯列時期)
におこなう治療のことです。
この1期治療でおこなうのは、ズバリ「骨格の矯正」です。
このあとにお話ししますが、2期治療でおこなうのは「歯列の矯正」になるので、歯を矯正するという目的は同じですが、時期によってその手段が違うということをぜひ覚えておいてください。
1期治療でおこなうこと
さきほど、1期治療は「骨格の矯正」だとお話ししましたが、もう少し詳しく説明しますね。
骨格の矯正というのは、「受け口」とか「出っ歯」「あごが小さくて歯が正しく並ばない」などの状態が対象で、上下のあごの骨をバランスよく正しく成長するように誘導してあげる治療なのです。
この1期治療の時期はあごの骨がやわらかく、どんどん動いてくれるんです。なのでこの時期に矯正をはじめると歯を抜かなくても治療できることがあります。
また、ゆびしゃぶりなどの「くせ」が原因で歯並びが悪くなることもありますよね。この「くせ」を取り除く専用の装置もあるのですが、この装置を使った治療も1期治療のひとつとなります。
1期治療にかかる期間
だいたい6ヶ月〜1年半ぐらいです。
1期治療は子どもの歯と大人の歯の入れ替わりの時期におこなうことが多いので、生え変わりのペースや、お子さんが矯正器具に慣れる時間などに個人差があるので、これぐらいの幅がでてきます。
1期治療にかかる費用
約30万〜50万円ぐらいです。
部分的ではなく、ひととおり矯正する場合の目安です。
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2期治療
時期
・永久歯列期(大人の歯が生えそろっている時期)
におこなう治療のことです。
2期治療でおこなうこと
さきほどもお話ししましたが、この2期におこなうのは「歯列の矯正」です。
歯列の矯正というのは、もちろん見た目がキレイになるということもそうなのですが、もっとも大切な目的は「上下の歯がちゃんと噛み合うようにする」ということなんです。
大人になっておこなう矯正というと、どうしても見た目重視で歯並びをキレイにしたいという気持ちが強い方が多いとおもいますが、ほんとうに大切なのは噛み合わせですので、 ここを忘れないで治療にのぞんでくださいね。(そして、そういう視点で先生も選ぶことをおすすめします。)
2期治療にかかる期間
だいたい2年〜3年です。
2期治療時はすべて大人の歯ですので、その時点でどの程度歯を動かす(矯正する必要がある)かによって期間が変わってきます。
2期治療にかかる費用
100万円前後となります。
もちろんその方の歯の状態による個人差はありますし、歯科医院によっても前後しますが、おおむねこの程度と考えておいていただければいいとおもいます。
2期治療について、だいじなこと
現代人は昔の人に比べて硬いものを食べなくなっているので、あごの骨が発達しにくい状況にあります。
でも、あごの骨がちいさいから小顔でイイわ☆というわけでもないのです。
あごが小さいと歯がきれいに並ばず、歯並びは悪くなってしまいます。また顎関節症(がくかんせつしょう)などにもなりやすくなります。
また、ただ歯並びだけがわるいのあれば、大人になってからでも治療のみで歯並びを良くすることはできますが、あごが小さいことによる歯並びのわるさは、すでにあごの成長はおわっていることから、何本か抜歯しなければいけないことも多いんです。
受け口や出っ歯は、骨格が影響していることが多くあります。
大人になってからの治療では、大きな外科的手術が必要になったりとリスクが大きくなりますので早い段階で歯科医院に相談に行かれることをおすすめします!
おわりに
お話ししてきた1期治療と2期治療ですが、1期治療をしたから2期治療はしなくても大丈夫!とはならないことに注意が必要です。
というより、1期治療をしてその後2期治療に移るという方は実はとても多いんです。(約8割はそういう方なんです。。)
なので、1期と2期をトータルとして考えると、期間はけっこう長くなりますし費用もかさむことになります。
ただ、1期治療をしていると2期治療は早く終わることができたり、負担が軽くなることもありますので、1期治療から早めにはじめるに越したことはないとおもいます。
最後にもうひとつ!
さきほど書いた費用についてですが、やっぱり歯科医院によってずいぶん差があるのが現実です。
ここで大事なことは、治療を始める段階で、先生がすべての金額を提示してくれているかどうかということです。もちろん全額を提示してくれる歯科医院が良心的といえます。
たとえば治療中に器具や装置がこわれたり歯からとれることは実はよくあります。
こういった場合にも、その度に追加料金がかかるのかかからないのかは、ぜひ事前に確認しておいたほうがいいのです!
ということで、矯正をしようかどうか迷っている方は、一度矯正歯科に相談に行かれることをおすすめします。
実は矯正中というのは、口の中の装置などでけっこう本人的にもストレスがかかります。(何を隠そう(隠してもしょうがないですが)わたしも1年ぐらい矯正をしていました^^)
特に、多感な年齢だと見た目が気になってしまったりして治療に二の足をふんじゃったりするんですよね。なので、よく考えて(親やお子さんとも話し合って)無理やり始めることのないように気をつけることも大事です。
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