こんにちは。歯科衛生士のナカタ コマチです。
これ、よく聞かれるんですよ。
「虫歯って治るの?」って。
タイトルにも書きましたが、もう即答ですよね。
「治りません」と。
むしろ、本当にそういうことがあったなら、その歯は相当悪い状態にあると考えたほうがいいと思います。
ということで、今回は虫歯の進み方を段階別に順をおって説明していきたいと思います。
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虫歯とは?
以前、虫歯と歯周病の違いという内容で、このブログでも説明しましたがあらためて虫歯と何なのかについてお話ししますね。
関連記事:知ってますか?歯周病と虫歯の違い。本当に怖い歯周病のはなし – ママは歯科衛生士
虫歯とは、
歯の表面についた原因菌(代表的なのはミュータンス菌)が歯を溶かすことをいいます。悪くなればなるほど歯の奥まで溶かしていって、最終的には歯の内側にある神経部分にまで達することがあります。当然、痛みもあります。
要するに、歯が溶けてボロボロになるのが虫歯ということでしたね。
(それに対し、歯そのものではなく歯ぐきなどの歯の周囲組織に悪影響を与える疾患を歯周病というのでした。)
そこで、「歯がどこまで溶けているか」を基準として虫歯はおおきく4つの段階に分けることができます。
ではそれぞれについて見ていきましょう。
C1(エナメル質虫歯)
これがひとつめ、初期の虫歯の状態です。「シーワン」といいます。下の図をご覧ください。
歯の一番外側の白い部分、これを「エナメル質」といいます。(エナメル質は人間の体の中でもっとも固い組織だと言われています。)
一番初期の段階の虫歯は、このエナメル質のみが溶けている状態です。
この段階であれば、レジンと呼ばれる詰め物をつめるだけで歯の治療は完了します。
もちろん治療は当日一回で終わりますし、費用も少なくて済みます。
C2(象牙質虫歯)
次の段階は「シーツー」、「象牙質虫歯(ぞうげしつむしば)」 です。
象牙質というのは、エナメル質のひとつ内側の層(上の図で言うとうすいオレンジ色で塗られている部分)のことをいいます。
虫歯の第2段階は、この象牙質まで歯が溶けてしまっている状態です。
象牙質はエナメル質よりもやわらかいので、虫歯の進行も早くなります。
また、この段階になると熱いものや冷たいものがしみたりして、自覚症状がでてくるのも特徴です。
C3(歯髄・歯根膜炎)
第3段階は「シースリー」、「歯髄・歯根膜炎(しずい・しこんまくえん)」です。
この段階では、虫歯が象牙質を突き抜けて「歯髄」や「歯根膜」と呼ばれる層まで到達してしまっています。(上の図で濃いオレンジで示された部分です。)
ちなみに、歯髄というのは血液と神経を指す言葉です。
みなさんの中にも「神経を抜く」なんて言葉を歯医者さんで聞いたことがある方もいるかもしれません。
この「神経を抜く」段階というのがまさにこのC3の状態なんです。
この状態になると、歯はズキズキした激しい痛みが継続しておきるようになります。
治療も一日では終わりませんし、費用もかさんできてしまいます。。
C4(歯冠部がなくなる状態)
やってまいりました。いよいよ? C4です。
この状態では、歯冠部(歯の根元より上の部分)がすべて溶けてしまい、根元しか残っていない状態です。
歯髄がやられてしまって、そのまま放っておくと歯の根の先まで細菌が入り込んでしまいます。膿がたまったりもします。
そして、ポイントなのはこの段階まできてしまうと「逆に痛みがなくなる」場合もあるということなんです。
今回のブログのタイトルにもありますが、
「昨日まで痛かった歯が今日は痛くない」→ 治った??
と思うかもしれませんが、そんなことはありえないのです。 もしその痛みがC4の段階の痛みであれば、その歯の状態は非常に悪くなっていると言って間違いないと思います。
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一言でまとめます。
歯医者、行きましょう
もう、これだけです。
いちど虫歯になった歯は自然に治ることはありませんし、時間が経てばたつほど、治すのに時間もお金もかかります。
なんとなく歯医者って怖いイメージがあって、少しでもごまかせるならごまかしたい!って気持ちはすっごくよく分かるんですが、コレが負の連鎖の始まりなのですよ。。。
「痛くなる前に定期的に歯医者へ」
虫歯はいきなりすごいスピードで悪化するなんてことはありません。3ヶ月〜6ヶ月に一回ぐらいのペースで定期的に歯医者にいって、自覚症状がほとんどないC1の状態などで虫歯を見つけて対処していれば、治療のときの痛みだってほとんどないので、ぜひこれを読んだ方は行動に移していただければと思います。
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定期的に・・わかってはいるんですけど、仕事してるとついつい・・(^◇^;)
(^-^) ですよねぇ。
わたしも歯のこと勉強しはじめる前はそうでした。
でも、歯を知れば知るほど、逆にこわくなって定期的にいくようになりました。
みけたろーさんもぜひ!