こんにちは。歯科衛生士のナカタ コマチです。
子どもが赤ちゃんのころであれば、歯に悪い食べ物は「与えないようにする」ことで、できるだけ口に入れないようにすることもできますが
保育園、幼稚園、小学校など集団で生活する機会がふえてくるとなかなかそうもいかなくなってきますよね。
となりにいるお友だちがおいしそーなお菓子を食べていたら、そりゃあ食べたくなるのが普通です ^^;
そういうお菓子などについては「食べない」ことを強制するのではなく
- 食べてもいい時間を決めて
- ダラダラ食べをしない
などを意識することで、虫歯になりにくくすることができます。
ですが、大人も含めて、じつは一番やっかいなのは
ぱっと見、悪そうじゃないんだけど、じつは歯に良くない食べものです。
これを知らずにいると、無自覚のうちに虫歯や歯周病の原因をつくりつづけているということになりかねません。
そこで今回は「意外だけど、実は歯に良くない食べもの3つ」についてお話ししたいと思います。
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ドライフルーツ
これは、わたし自身が大好きなのでとても歯がゆい思いをしているのですが、はっきり言ってドライフルーツは歯にはよくありません。
健康的なイメージがありますが、砂糖の量がすごいです。
そして砂糖の量のほかに歯に悪影響があるのが「歯にくっついてなかなか取れない」というドライフルーツの性質です。
ここで歯に悪い食べ物の特徴をあげておきますと
- 砂糖が多い
- 歯にくっつきやすい
- 強い酸性
- 固すぎる
の4つが代表的なのですが、ドライフルーツは上のふたつにバッチリ当てはまります。(フルーツが柑橘類であれば、さらに3つめの条件にも当てはまってしまうんですが。。(*_*))
そしてドライフルーツが入ったフルーツグラノーラやシリアルバーなども当然歯にはよくないので注意が必要です。
ヨーグルト
ビフィズス菌を代表する乳酸菌が身体にいいことはよく知られていますし、そのとおりなのだと思います。
ですので「食べてはいけないということではない」ことを理解していただいた上で、ぜひ知っておきたいのがヨーグルトは歯にはよくないということです。
ヨーグルトは、先ほどの「歯に悪い食べ物」の3つめの特徴にあてはまります。
つまり、酸が強いということです。(乳酸菌、ですしね ^^;)
酸がなぜ歯に悪いかということについては以下の記事でくわしく書いていますが
【関連記事:虫歯だけじゃない。歯が溶ける「酸蝕歯(さんしょくし)」についてくわしく説明します。】
簡単に言えば、歯を溶かす性質があるからということです。
くわえて「プレーンヨーグルトでないヨーグルト」には砂糖がたくさん入っています。
一度試していただきたいのですが
プレーンヨーグルトを買って、それに少しずつ砂糖を加えていきながら市販の砂糖入りのヨーグルトの味に近づけていく
という実験をしてみてください。
えっ! と驚くぐらい砂糖が入ってます。。。
歯にとっては、「砂糖+酸」のダブルパンチなのです。
くりかえしますが、ヨーグルトを食べてはいけないということではなく「歯にいいものではない」という知識をもったうえで、上手においしく食べることが大切です。
氷
これは先ほどの歯に悪い特徴の4つ目に当てはまります。歯にとって固すぎるということです。
一般的に、小さい子どもに対してはスルメやグミなどの固かったり、よく噛む必要がある食べものを与えて、アゴを強くしたほうがいいと言われます。
これは事実でもあります。
アゴを始めとする骨の形成期においては、ある程度の負担をかけることで強く育つという側面があるからです。
ですが、これは大人には当てはまらないのです。大人は必要以上にかたいものは食べるのを避けるべきだというのが歯科関係者の間では共通認識です。
晩酌のお供にピーナッツやおせんべいなどを好む方って多いですよね。
わたしが歯科医院に勤めていて、「詰め物がとれた」「歯が欠けた」といって受診に来られる方の多くは、固いものを食べていたときに「ガリッ」といってしまった…
というケースがほとんどなんです。
せんべいやピーナッツを例にあげましたが、意外なところでは氷が曲者だったりします。
夏はもちろん、冬であっても日本ではお店で出てくる飲み物には氷が入ってることが多いですよね。
すると無意識のうちに氷をガリガリっとやりながら、知らず知らずのうちに歯に負担をかけているということになるんです。
特に、歯周病などで歯肉(歯ぐき)に炎症があったり、神経を抜いた歯、詰め物をしている歯などは、要注意です。
思い当たるふしのある方はぜひ意識してみてくださいね。
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