こんにちは。歯科衛生士のナカタ コマチです。
わが家の上の子どもは現在6才です。
ちょうど先月くらいから、右下の奥にちょこっと6歳臼歯のあたまが見えてきました。
やっぱり6歳臼歯は6歳になったら生えてくるんだ〜と、ちょっと感激しました (^^)
その名のとおり6歳前後に奥から生えてくる永久歯のことをいいます。
またの名を「第一大臼歯(だいいちだいきゅうし)」ともいい、乳歯が抜けたところに生えてくる歯ではなく、歯茎の下からニョキッと出てくる永久歯です。
以下の図の6番(前から数えて6番目)の歯ですね。
引用:http://shikawork.com/guides/article/40/
さて、みなさんの6歳臼歯はいまどんな状態ですか?
わたしは毎日のように歯科医院でたくさんの方の口の中を見せていただいていますが、この「6歳臼歯」が虫歯になっていない方はとっても少ないです。
すでに治療済みの方も含めて、ほとんどの方は虫歯などのトラブルを抱えている歯といっても過言ではありません。
しかも程度の軽い虫歯というよりも、神経を抜いたり、人口歯をかぶせていたり抜歯をしていたりと、重い虫歯になっている方もとても多いです。
なぜ、6歳臼歯はこんなにも虫歯になってしまうのか。
今回はその理由と、虫歯にならないケアの方法についてお話したいとおもいます。
6歳臼歯が虫歯になりやすい理由
かみ合わせの溝が深い
歯をよく見ていただくと、かみ合わせのところに「溝」がありますよね。
この溝ですが、じつはわたしたちが考えているよりずっと深くて複雑な形をしています。6歳臼歯はとくに深く複雑で、歯ブラシも入らないほどです。
なので普通に歯みがきしていただけでは、虫歯の原因となるミュータンス菌を落とすことができず、虫歯になってしまうんです。
生えたことに気が付きにくい
手前に生えている乳歯の影になって、生えてきたことを見逃すお父さん・お母さんも多いです。
とくに上の6歳臼歯は、のぞき込んだぐらいでは見えない場合がほとんどです。
ゆっくり何日もかけて成長するので、気がついたときにはすでに虫歯になっていたというケースが多いんです。
生えてすぐの永久歯は未成熟
生えてきて間もない永久歯というのは、歯の組織である「象牙質」が未成熟です。
未成熟ということは「やわらかい」ということであり、いちど虫歯になってしまうとどんどん進行してしまいます。
加えて、「歯髄腔(しずいくう)」という神経の部屋とでも言う空間が広く、虫歯がすぐに神経にまで到達してしまう構造になっているのです。
磨きにくい
乳歯が抜けてそこから生えてくる歯ではないので、生えてきた歯の一部に歯肉がかぶさっていることが多いです。
そうするとどうしても歯みがきがしにくく、磨き残しが多くなってしまうんです。
かみ合わせが悪い
すべての6歳臼歯が同時に生えてくるなんてことはありませんから、
たとえば下だけ生えていて、上はまだ完全には生えていない状態だとすると、噛んでもうまくかみ合わせができません。
そのため自浄作用が働きにくく、汚れが残りやすくなってしまうんです。
6歳臼歯を虫歯にしないために
歯科衛生士として、わたしは以下の2つの方法をおすすめしています。
シーラント
シーラントとは、生えたての乳歯や永久歯に、奥歯の噛み合せにある溝をプラスチックやセメントで埋めることで、事前に虫歯を予防する方法のことです。
現在20代前半ぐらいまでの若い世代で6歳臼歯に虫歯がない人というのは、このシーラントをしている方が多いです。
親御さんの子どもの歯に対する意識が高い方ですね。
親が子どもにしてあげられることってたくさんあるとは思いますが、大切な歯を「シーラント」という方法で守ってあげるというやり方は、長い目で見てとても有効だと思います。
シーラントについては以下の記事でくわしく説明していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
【関連記事】子どもの歯を虫歯から守る超効果的な方法。「シーラント」とは?
ワンタフトブラシで磨く
もうひとつの方法。
それは6歳臼歯を「ワンタフトブラシ」で磨くことです。
ワンタフトブラシとは、毛先がとても小さい超すぐれもの歯ブラシです。
こちらも以下の記事でその超すぐれものぶりを解説していますのでぜひおお読みください。
【関連記事】【歯科衛生士おすすめワンタフトブラシ】の効果でツルツルの歯に!
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6歳くらいになったら
「そろそろかな??」
と、6歳臼歯が生えてきていないか、できれば毎日チェックすることが大事です。
昨日までなかったのに「アレ、今日になったら急に生えてきた」なんてことがよくあったりするのです (^^)
【あわせてどうぞ】
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