こんにちは。歯科衛生士のナカタ コマチです。
歯科医院に子どもを連れてくるお母さんの声でたまに耳にするのが、
ダンナさん側のお父さんお母さん(子どもにとっては「おじいちゃんおばあちゃん」)が子どもにおやつをいっぱい与えるのがとっても困る!という声です ^^;
「虫歯になっちゃう!」ということですね。
最近の若いお母さんやお父さんって、歯の大切さを理解している方がけっこう多いんですよね。
ですので、自分の子どもへの虫歯予防にも意識が高かったりします。
でもそんなお母さんやお父さんの「親世代」は、正直、口腔ケアの重要性について無頓着な方が多い印象があります。
それでも自分の親であれば「虫歯になるからあんまりお菓子あげないで!」と言うこともできますが、ダンナさん側のお父さんお母さんだと、なかなかうまく言えなかったりして…困っちゃうんですよね。。
おじいちゃんおばあちゃんにとっては、かわいい孫がよろんでくれる楽しい時間ですから、「お菓子のひとつやふたついいじゃない」といった気持ちなのですが
親としては、子どもが欲しがるままに甘いものをあげてしまうと、やっぱり虫歯が気になっちゃったりします。(歯は一生モノですし)
ということで今回は、この「おじいちゃんおばあちゃんが子どもにおやつを与えすぎる問題」の解決方法についてお話ししたいと思います。
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目次
まず知っておいてほしいこと
虫歯のない歯を保つために、必ず知っておいていただきたいことがあります。
それはこの2つの言葉の違いをしっかりと理解することです。
- 甘いものを「一度にたくさん」食べること
- 甘いものを「ダラダラと長時間」食べること
一見、この2つは同じようなことを言っているように聞こえるかも知れませんが、まったく違いますので注意が必要です。
以前こちらの記事でもくわしく説明しましたが
関連記事:ステファンカーブを知って虫歯にならない方法を実践しよう
歯にとって一番良くないことは「甘いものをダラダラと食べて、再石灰化する時間がとれないこと」なのです。
口の中というのは、ものを食べると酸性に傾くことが知られていて、この酸性のもとでは、歯からはカルシウムをはじめとするミネラルが溶け出ているんです。
このミネラルが溶け出ている状態が初期虫歯で、放っておくと本格的な虫歯に進行します。
甘いものを食べてからの、口腔内の「pHの状態」と「時間」の関係を表したグラフは以下のとおりです。
http://takenoyama-dc.jp/news/284/
食べてすぐに歯は酸性に傾きはじめますが、時間が経過するとふたたび中性にもどっていく様子がお分かりいただけると思います。
(このように歯が中性に戻っていくことを「再石灰化」といいます。)
このグラフでみるところの「紫で塗られた部分」が虫歯リスクの高い状態で、この状態をいかに少なくするかが、虫歯予防の最大のポイントなのです。
お菓子はいっぱい食べても虫歯にならない!?
つまり、極端な話、一度にたくさんのおやつを食べても、 歯が再石灰化できる時間をしっかりとっていれば、虫歯になるリスクはそれほど大きくはならないということなんです。
先ほどのグラフからも読み取れるとおり、歯が再石灰化するのに必要な時間は約1時間です。
ですから、
「甘いものは虫歯になるから食べちゃダメ」ではなく、おやつの時間をしっかり決めてその時間で楽しむのであれば、問題ありません。
むしろ近年では、こどもの精神的な安定や成長に「おやつの時間」はとても有効だということも言われるようになってきています。
このことから、おじいちゃんやおばあちゃんとおやつを食べてお話しする時間は、子どもにとっても楽しい時間だとおもいますから、あまり神経質になりすぎないことが大切かなと思います。
「ダラダラ食べ」だけはやめてください
おじいちゃんおばあちゃんとのおやつの時間は大切にしてください、とお話ししましたが
それでも気をつけなくてはいけないのが「ダラダラ食べ」です。
歯の再石灰化がおきる前に、継続して甘いものを食べてしまうと口の中はどうなるか。
以下のグラフをご覧ください。
http://takenoyama-dc.jp/news/284/
こういった形で、さきほど「良くない」とお話しした「紫に塗られた部分」ばっかりになっていることがわかりますね。
つまり、ダラダラと長い時間に渡って甘いものを口にしていると、歯が再石灰化する時間がなくなり、
簡単に言えば、ミネラルの「溶けっぱなし」状態になってしまうということです。
これはもう虫歯への最短距離を全力疾走している状態に他なりません。ボルト顔負けのスピード感です。
「おじいちゃんおばあちゃんが子どもにお菓子をあげすぎる問題」の解決方法
ということで、ここまでみてきたように最も大切なポイントは「おやつの時間を決めてしまい、ダラダラと食べさせない」ということです。
これなら、ダンナさんのお父さんお母さんにもすいぶん伝えやすくなりますよね。
「太りすぎとか、他にも病気の原因にもなったりするのでおやつはこの時間にだけあげてください」
といった感じで伝えれば、きっとわかっていただけるのではないでしょうか。
孫が肥満になったり病気になったりするのを喜ぶおじいちゃんおばあちゃんはいないと思いますしね。
とっておきの方法
さいごに、わたしも実際に使っているとっておきの方法をお伝えしておきます。
それはおやつを食べて、もう終わり!の合図として「ガムを噛む」習慣をつけるということです。
ガムを噛むことで、唾液の分泌を増やすことができます。唾液には口の中の食べかすなどをキレイにしてくれる「洗浄効果」のほか「口臭予防効果」や「歯の再石灰化をたすける効果」もあります。
そしてもっとも大事なポイントは、
ただのガムではなく、本当に歯にいいガムを噛む
ということです。
わたしがおすすめしているのが、歯の再石灰化に着目して、このはたらきを科学的に生かした「POs-Ca(ポスカ)」というガムなんです。
このPOs-Ca(ポスカ)は初期虫歯を治すことができることで、特定保健用食品(いわゆる「トクホ」)にも認定されているすごいガムです。
さきほど、pHが下がるとカルシウムなどのミネラルがとけでてしまうという話をしましたが
POs-Caは、その溶け出たカルシウムを歯に直接補給することができるという、世界初の働きをするガムなんです。
お子さんの虫歯が心配なお母さんお父さんにとっては、甘いものを食べてダメージを受けた歯に対し、食後にこのガムを噛ませるだけで虫歯リスクを大幅に減らすことができる、とても心強いアイテムになります。
POs-Ca(ポスカ) がいかにすごいかについては以下の記事でもご紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
関連記事:歯科衛生士おすすめ【初期虫歯を治し、予防するガム】はPOs-Ca(ポスカ)です
まとめ
子どもにいっぱいおやつを与えるおじいちゃんおばあちゃんに困っている、というあなたへおすすめする方法をまとめると、以下のふたつです。
- おやつの時間を決める!(食べる量はそんなに神経質にならなくても大丈夫 (^^))
- 「おやつ時間は終わり」の合図としてPOs-Ca(ポスカ)を噛む習慣をつける
これを実践していただくだけで、虫歯予防には必ず大きな効果がありますし、
なにより、おじいちゃんおばあちゃんにイライラしてしまう事も少なくなります。
ぜひお試しください☆
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