こんにちは。歯科衛生士のナカタ コマチです。
歯科医院で働いていると、お子さんを連れて来られたお母さん・お父さんから質問を受けることがよくあります。
その中でも、どんな質問が多いかなぁ? と思い返すと、やっぱり一番多いのが
「子どもが歯みがきを嫌がって、全然磨こうとしない(磨かせてくれない)んです!」
というものです。
これはどんな親御さんでも一度は経験することですよね〜。
「磨かないと虫歯になるよ」とか「こわ〜いバイキンさんが来て歯が痛くなるよ」なんて半ば脅して歯磨きさせようとするんですが ^^; 残念ながらうまくいかないことが多いです。。。
そんな「子どもが歯みがきを嫌がる問題」への効果的な対応方法は以下の記事にくわしく書いていますので、お困りの方はぜひご覧ください。
【関連記事】歯科衛生士が答える|歯磨きを嫌がる子どもへの対応法
そして、それに次いで多い質問といえば
「子どもの仕上げ磨きはいつまでやればいいんでしょうか?」というものです。
みなさんが疑問に感じているとおり、実際、この問題というのは将来のお子さんの歯の状態に大きな影響を与えるターニングポイントになります。
じつはわたし自身、虫歯が多いお子さんをみていて感じることのひとつに、「仕上げ磨きをやめたタイミングが早すぎたんじゃないかな…」というものがあるんです。
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目次
虫歯が多い子どもの特徴
ときどき、小学校の児童の歯の検診のお手伝いをさせていただくことがあるのですが、明らかに学年が上がるほど、虫歯の数が増えていくんですね。
もちろん、
- 友達と遊ぶ時間が増えてお菓子を食べる機会も多くなった
- 親の目が届かない時間が増えて、その時間にお菓子を自由に食べるようになった
などの理由もあるとおもいますが、一番の原因はお母さん・お父さんが仕上げ磨きをしなくなったことにあるのではないかと感じています。
ウーマンエキサイト×まちcomi調べによるアンケート結果では、
子どもの歯の仕上げ磨きは何才まで?
という調査に対して、以下のような結果が出ています。
幼稚園まで:23.5%
小学校1〜2年まで:29.0%
小学校3〜4年まで:27.1%
小学校5〜6年まで:17.1%
その他:3.3%
https://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_E1496649059197/
最も多い回答は「小学校の低学年まで」で、次いで「小学校中学年まで」「幼稚園まで」という結果になっていますね。
これは、わたしが実際のお子さんの歯を見て、虫歯が増えてくるなぁと感じる年齢と、ほんとうに一致しているんです。
「自分で磨けるようになったから…」
「仕上げ磨き、正直めんどくさいし…」
といった理由で仕上げ磨きをやめていく方が多いのですが、「ちょっと待ってください」と言わせていただきたいのです。
「子どもの歯」と「大人の歯」が混在する時期は虫歯リスクが高い
たしかに、子どもは小学生に上がると自立心も芽生え始め、なんでも自分でできる!と思い始めますし、じっさい自分でできることも増えてきます。
ただし、ここで仕上げ磨きをスパッとやめてしまうことは、のちのちお子さんを困らせてしまうことになりかねないのです。
というのも、小学生の時期というのは、乳歯から永久歯への歯代わりの時期でもあり、まさに一生モノの歯が生え揃う時期でもあります。
どんな事柄でも同じですが、ステージが変わる時期、いわゆる「過渡期」と呼ばれる時期は不安定な状態にあることが多いですよね。
歯も同様で、「子どもの歯」と「大人の歯」が混在する時期は、当然歯の大きさもアンバランスになります。
アンバランスになるということは、
- 歯と歯の間にものが詰まりやすくなったり
- 歯ブラシが届きにくい死角が増えたり
要するに、キレイに汚れを落とすことが難しくなる、ということです。
そんな、ただでさえキレイに磨くのが難しくなる時期に、仕上げ磨きをやめて子どもだけに歯のケアを任せっきりにするのは、はっきり言って、虫歯になるのを容認しているといっても過言ではない状態なんです。。
仕上げ磨きはいつまでやるのがベスト?
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全ての歯が永久歯に生え変わる年齢は、おおむね15歳前後です。
そういう意味では、その時期までは仕上げ磨きを続けられればよいのですが、まあ、実際問題、15歳というと中学三年生です。
なかなかその歳まで、親による仕上げ磨きを続けるというのも現実的ではないと感じると思いますので
せめて、小学生の間は続ける意識でいていただくとよいとおもいます。
もちろん、子ども自身の自立を促す観点からも「6年生になってまで親が仕上げ磨きなんて…」とお感じになる方もいらっしゃると思います。
ですのであくまでの目安ではありますが、
少なくとも、乳歯と永久歯の混合期である小学生の間は虫歯リスクがとても高く、将来の歯の健康に大きな影響を与える時期である、ということは理解しておいていただきたいのです。
仕上げ磨きを続けるコツ
仕上げ磨きを続ける上でネックになるのが、
- 面倒くさい、という親の気持ち
- 仕上げ磨きを嫌がる、という子どもの気持ち
のふたつですよね。
それぞれについて、対策をお話ししたいと思います。
めんどくさい、と感じたら
面倒だ、と感じてしまうこと自体は仕方がありません。
じっさい歯科衛生士であるわたし自身も、今日は仕上げ磨きはやめて早く寝たい…と思うことは度々です(^ ^)
ですが、ご自分のことを思い返してみてください。
歯が健康であることで、なにかマイナスになることってあるでしょうか
何事も良し悪しはありますが、歯が健康である、虫歯がないという状態について言えば、悪いことなんて何一つないですよね?
かわいいお子さんとのスキンシップのひとつ、と考えてぜひ仕上げ磨きを続けてあげてください☆
歯みがきを嫌がる子どもには
まず第一には、パッと終わらせ、時間をかけない!という点がポイントです。
歯の表面など、磨きやすい場所は子ども自身でもきれいにできますから
- 歯と歯の間
- 歯と歯ぐきの境目
などの磨き残しの多い場所を中心にしてください。
加えて、歯みがき粉にも工夫をしていただくと効果的です。
我が家ではブリアンを使っていますが、必要以上に泡立たずに磨きやすいですし、
- 虫歯予防効果が高い
- 味がおいしい
- 身体に悪影響のある成分が一切入っていない
などの点でオススメです。
唯一、値段が高いのが難点ですが、使い方を工夫することで費用も低く抑えることができます。
以下の記事で、わたしのブリアンの使い方を紹介していますので興味のある方はご覧ください。
【関連記事】
子供の虫歯予防|高くても効果絶大な歯磨き粉ブリアンを使うメリット – ママは歯科衛生士
まとめ
子どもの歯を虫歯なく、健康に保つためには仕上げ磨きがとてもたいせつです。
「めんどくさいから…」
「子どもが1人でできるようになったから…」
と簡単に止めてしまうのではなく、適切な時期まで続けて、お子さんの人生の土台をしっかり整えてあげていただきたいなと思います (*^^*)
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